カツレツーリスト

中の人の心の声が聞こえてくる旅行記

2023年1月23日更新
新規記事 Sunrise@日本三景・松島|18きっぷで冬の東北4 を公開


最後の定期夜行:サンライズ出雲|黄砂と桜の山陰旅行(1)

今週のお題「下書き供養」

 

最終更新日:2021.4.12

この記事では、原則として2021年3月時点の情報を掲載しています。

 

 

 

 

 

 

 2020年度は新型コロナウイルスによる影響が大きく、カツレツがいくつか予定していた旅行も取りやめになったり規模を縮小せざるを得なくなったりしました。

 新型コロナウイルス自体は2019年の12月か翌年1月に、武漢がなんか大変なことになっているらしいということで認知していたのですが、当時はそこまで影響が大きいとは思っておらず、新型インフルエンザに似たsomethingという程度の認識でした。しかし今では、コロナ禍、あるいはwithコロナ、afterコロナなる言葉が作られて現状がそれまでの世の中と区別される程度にはコロナの影響が大きいのだなぁと実感しています。

 

 そんなこんなで旅行をキャンセルして出費が減ったり、特別定額給付金の10万円を貯金したりでお金が若干余っていたので、気晴らしも兼ねて旅行という名の経済活動(?)をしようと思い、先日カツレツと友人2人の合計3人で山陰方面へ旅行してきました。

 

 

 

 

 ということで、今回の旅行のスタートは21時前の東京駅。改札内の通路には金沢行最終列車かがやき519号のアナウンスが流れています。

 2021年3月13日のダイヤ改正で、5031Mサンライズ瀬戸(高松行)と4031Mサンライズ出雲(出雲市行)の東京発車時刻が従来の22:00から21:50に変更され、合わせて熱海以東の時刻が変更されました。平日の東海道線を走っていた湘南ライナーが特急湘南となるのに合わせて東京22:00発の湘南15号が設定されましたが、サンライズ瀬戸・出雲のダイヤとかぶるのでサンライズの東京発車を10分繰り上げたと思われます。このダイヤ改正の捉え方は人それぞれですが、カツレツは従来よりも10分長くサンライズを楽しめるようになった、とポジティブに考えることにしています。

 東京~岡山は285系(7両編成)が2本連結していて、(下り列車の場合)サンライズ瀬戸が前寄り1~7号車、サンライズ出雲が後寄り8~14号車の14両編成です。岡山で切り離した後は1~7号車が高松へ、8~14号車が出雲市へ向かいます。夜行列車は徐々に数を減らし現在ではこのサンライズ瀬戸・出雲が唯一の定期夜行列車かつ定期寝台特急ですが、かつては日本各地で「ブルートレイン」と呼ばれるような寝台特急などが定期列車として走っていました。

 

 3・10号車のシャワーカード販売機で売られているシャワーカードの争奪戦があるので、東京駅の9番線ホームにはなるべく早く並んでおかなければいけません。ということで、20:55頃に10号車乗車位置に並びます。本当はシャワーカード販売機に近い11号車乗車位置に並びたかったのですが、そちらは発車1時間前にも関わらず既に列が出来ていたのでやむなく10号車の乗車位置へ。

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シャワーカード販売機に近いのは11号車乗車位置

 

 

 21:25、9番線にサンライズ瀬戸・出雲が入線。事前情報では入線は21:33頃と聞いていましたが、ダイヤ改正で入線時刻が変わったのか、平日と土日・休日で入線時刻が異なるのか、それとも...

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5031M/4031M サンライズ瀬戸・出雲 高松/出雲市行

  いくらホームの明かりがあるとはいえ夜は暗いから、一眼レフの露出とかシャッタースピードの設定難しいよね この写真も真っ暗なオリジナルだったのを編集の力でなんとか見られるレベルにしたものだし

 

 21:28、車掌がドア扱いして10号車のドアが開き、乗車位置に並んでいた人が一気に車内になだれ込みます。行き違いがまともに出来ないほど狭い10号車の通路を通ると、そこには既に11号車乗車位置で並んでいた人の列が。

 若干割り込み気味でカツレツも並び、なんとか自分の分だけシャワーカード(330円)を買いましたが、その数分後の21:36に売り切れ。私の体感だと20枚程度しか発売されませんでした。どう考えても需要と供給が釣り合ってないよな

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シャワーカードを求める人の列

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当然シャワーカードは売切れ

 

 シャワーカードを買ったら、自分が予約した個室に向かいます。あわよくばシングルデラックスを3枚、と思っていましたが10時打ちで惨敗してシングル個室(上段)になりました。

 シングル個室は大きく分けて比較的揺れが少ないとされる下段、景色を楽しめる上段、揺れが比較的大きいが天井が高い車端部の3つに分けることが出来ますが、今回は上段をチョイス。

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シングル上段(入り口側から撮影)

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シングル上段(個室の奥から撮影)

 私が持ってる一眼レフのレンズは焦点距離(35mm換算)が29~216mmなので、狭い場所では焦点距離13mmのiPhoneの超広角レンズを使います。ただ、超広角レンズは写真の端が大きく歪むのであまり使いたくないんですよね

 写真の通り、個室内にはテーブル、ドリンクホルダーと未使用の使い捨てコップ、縦長の鏡、ハンガー、浴衣、スリッパ、透明の袋(ゴミ袋と思われる)、枕、布団などがあります。ベッドの横のクリーム色のスペースには、機内持ち込みできるサイズのスーツケースを置くことが出来ます。ベッドのサイズは、身長180cmくらいまでなら足を曲げずに寝られる程度。

 部屋の内側からは物理的に鍵がかけられますが、部屋の外側からだと4桁の暗証番号でロックする電子錠となっています。セキュリティがそこまで高いとは言えないので、貴重品はきっぷは肌身離さず持ち歩くようにしましょう。

 

 

 列車は定刻で東京を発車し、西に進んでいきます。少し車内を行ったり来たりしてみましたが、乗車率は9割程度と高め。ですが、夜行列車という性質上サンライズ瀬戸・出雲の運行に通常の列車よりもお金がかかっているのはほぼ間違いなく、その運行費用をサンライズ瀬戸・出雲だけの収入で賄えているかどうかは微妙なところ。1998年に登場した285系は製造から既に20年以上が経過しており、今後老朽化が進行した際に後継車両が製造されるのか、それとも廃止となってしまうのか、気になります。

 285系の最高運転速度は130km/hと寝台特急らしからぬ走りを見せることもあります。しかし先程も述べたように、東京駅発車時刻が10分繰り上がった一方で熱海以西の時刻は変わらず横浜~熱海間の所要時間が9分程度伸び、サンライズは戸塚ぐらいからゆっくりと走っています。線形の悪い伯備線とは異なり、比較的線形の良い東海道本線でのんびり走っているのはなんとなく違和感が。

 

 

 東京駅発車前に自分の分のシャワーカードを買いましたが、深夜はシャワーを浴びる人が多く待っている人も多いので、翌朝に浴びることにしました。なので、歯みがきと着替えを済ませたらあとは寝るだけ。

 シングルデラックスは個室内に洗面台がありますが、それ以外の個室およびノビノビ座席の利用者はデッキにある共用の洗面所を使うことになります。

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洗面所

 洗面所にはカミソリ・ドライヤー用コンセント、ハンドソープがあります。蛇口の上にはご丁寧に「飲用水ではありません。Not for drink.」と書いてあるので、気になる人は駅のコンビニ等で予め水を買っておくといいかも。別に飲用水ではないからといって歯ブラシに付けた程度でどうにかなるものでもないし

 

 23:00頃に「おやすみ放送」がかかり、岡山到着前まで緊急時を除き放送がなかったり、ノビノビ座席の通路側の照明が消えたりする旨が案内されました。同時に、携帯電話を音の出ない設定にするように案内されたので、朝5:00にセットしていたiPhoneのアラームを慌てて削除。列車内でうるさくしない、というのは座席であろうと個室寝台であろうと変わらないみたい。

 

 23:20頃、JR東日本とJR東海の境界駅、熱海に到着。E257系2000番台が夜間滞泊してるっぽい。

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熱海駅

 熱海を出発したらすぐ丹那トンネルに入り、約5分電波が入らなくなります。夜が更けてきたので、圏外のiPhoneを眺めるのをやめてそろそろ寝ます。おやすみなさい。

 とは言ったものの熱海からはサンライズ瀬戸・出雲がスピード出すし、何よりサンライズに乗れて少し興奮しているのであまり寝られない

 

 

 

 

 おはようございます。4:50頃、東海道本線の終点かつ山陽本線の起点である神戸駅をスピードを落として通過したところで起床。昨晩は富士や米原の辺りで目覚めたので1時間半程度しか眠れませんでした。これから朝風呂ならぬ朝シャワーを浴びに10号車へGO.

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シャワー室の内部

 シャワーカード販売機でシャワーカードを買ったら、ドライヤーの下の挿入口に入れます。すると、6分間シャワーが使えるようになります。6分間という時間は一見短いようにも思えますが、のんびりせずテキパキと体を洗ってさっと流す程度であれば十分な時間です。ちなみに今回のカツレツは3分34秒も残してシャワーを終えました。のんびり風呂に浸かりたい人は寝台特急乗ってないでホテルとか旅館の温泉に入って、どうぞ

 

 

  5:43、列車は相生~有年うね間を走行中。シャワー室から出ると、ラウンジの窓が青くなっていてびっくり。明け方の車窓はこんな色になるんですね。にしても霧で窓の外が全然見えない...

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窓の外が青い

 

 6:12、列車は和気を通過し、吉井川と金剛川の合流点付近を走行中。霧が少し晴れ、桜が見えます。ちょうどこの頃、自動放送による「おはよう放送」が流れ、みなさま、おはようございます。次は、岡山です。岡山では、サンライズ瀬戸号と、サンライズ出雲号の、切り離し作業を行います。まもなくいたしますと、準備のため、7号車と、8号車の間は、通り抜けが出来なくなります。ご了承ください。と言われました。そんなのわざわざ言われなくてもとっくに了承してるわ

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山陽本線 和気~熊山間

 自動放送とは別に車掌による放送があり、そちらは濃霧により5分遅れで走行中とのこと。 伯備線には途中単線区間があり、現時点で5分の遅れが増大しないか心配になってきます。

 

 

 6:33、岡山駅に到着。ここで切り離し作業が行われるので、それを見にホーム上に出ます。連結とか切り離しって何故か知らないけど人が集まるよね

 連結部の近くで撮影しても良いのですが、カツレツはホームの階段を上って、連結部から少し離れた位置から見下ろすように撮ります。

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サンライズ瀬戸号とサンライズ出雲号の切り離し

 

 切り離し作業を撮影したらすぐに車内に戻り、サンライズ出雲号は6:39に発車しました。倉敷からは伯備線に入りますが、東海道本線・山陽本線とは異なりどうやら定尺レールが使われているらしく、周期的な振動とジョイントを感じます。これがなかなか心地よく、眠くなってきたので少し横になります。

 

 

 1時間ほど寝て、気がついたら8:13。上石見駅でやくも6号と交換。この時点で遅れは3分まで回復しており、単線区間で遅れが増大すると思っていたカツレツにとっては嬉しい誤算です。

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上石見でやくも6号と交換

 

 そういえば、前日に買った朝食(のようなもの)をまだ食べてなかったので、ラウンジに来て食べることにしました。フレンチトースト、じゃがりこ、アポロ(いちごチョコレート)、生茶(ほうじ茶)の4点ですが、アポロは時間が無くて食べませんでした。こんなのばっかり食べてると太りそう

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朝食(?)を食べます

 生山駅の辺りから伯備線は日野川に沿って走ります。沿線にはところどころ桜が植えてあり、根雨を通過した後は川の堤防に桜並木が見えます。壁の方を向いている寝台個室のテーブルとは違って、ラウンジのテーブルは窓側に向いているので車窓が見やすくていいですね。

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伯備線 根雨~武庫間

 

 伯耆溝口を通過するぐらいから急カーブが少なくなり、振り子のない285系がスピードを出すともうすぐ伯備線が終わる印。自分の個室に戻り、そろそろ下車するのでベッドの周りの荷物を片付けます。

 米子到着前には車掌から米子市と境港市の紹介があり、米子市が古くは18万石の町、そして商業都市として発展してきたころ、境港市は『ゲゲゲの鬼太郎』の作者水木しげるの出身地で、水揚げ量が有数の境港がある等々。

 

 

 9:15、駅舎が工事中の米子駅... の1つ隣の安来駅で下車します。遅れは2分まで回復していました。

 

 

 

 

 

 

編集後記

 読者の皆様、お久しぶりです! カツレツです。

 昨年10月12日に記事を投稿してから半年ぐらい失踪していましたが、生きてますよ!

 2021年(度)もよろしくお願いします!

 

 突然ですが皆様、FEやAPって知っていますか?FEとは基本情報技術者試験(Fundamental Infomation Technology Engineer Examination)のこと、APとは応用情報技術者試験(Applied Infomation Technology Engineer Examination)のことです。

 どちらも経済産業省が情報処理技術者としての知識・技能のレベルを認定する国家試験で、カツレツはITに少し興味があるのでFEとAPを今年、来年、再来年のいずれかの年に受験しようと思っています。受験勉強する時間を確保するために今年8月以降は再び失踪するつもりです。というか、もうカツレツお金ないし、先行き不透明だし、コロナ禍が終わってくれないと安心して旅行できないから、記事のネタを安定的に確保できないし、旅行するにもブログ書くにも時間かかるけど今忙しくでそんな時間ないという言い訳をしてみる

 

 平たく言えば、中の人が忙しいからブログの更新が止まるかもしれないけど許してねてへぺろ、ということです。

 もともとこの「黄砂と桜の山陰旅行」シリーズは完結出来るかどうか自分でも分からなかったので最悪お蔵入りにするつもりでした。が、【今週のお題】下書き放出!という文字をブログの記事編集画面で見つけたので、どっかのなろう小説みたいに「この連載小説は未完結のまま約1年以上の間、更新されていません。今後、次話投稿されない可能性が高いです。予めご了承下さい。」となるのを承知でとりあえず下書きとして温めておいたこの記事を投稿することにしました。

 

今後もカツレツと「カツレツーリスト」をよろしくお願いします!
それでは今日はこの辺りでお開きということで。ありがとうございました!
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