カツレツーリスト

中の人の心の声が聞こえてくる旅行記

2023年1月23日更新
新規記事 Sunrise@日本三景・松島|18きっぷで冬の東北4 を公開


とある雪国のローカル線・只見線|18きっぷで冬の東北2

前回の記事はこちら↓

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 旅の続きは小出駅から。

小出駅

 乗り継ぎの時間に余裕があるので、駅から少し離れて小出の街を散策してみます。地図をみたところ、市街地と思われる場所は川を挟んで駅と反対側にあるようなので、とりあえず橋を渡って対岸に行こう、ということになり。

 駅の南側にある橋を渡ります。

魚野川に架かる橋を渡ります

 遠くに雪を被った山々が見えますが、これは越後山脈かな?景色が良かったので思わずパシャリ。上越線の電車の窓ガラス越しに見た景色も悪くないけど、間に何も挟まず見る景色と比べたらやはり後者の方が綺麗かなぁ。

 

 川を渡って対岸に来たのですが、なんだかシャッター通りな雰囲気。どこかでご飯を食べたくて30分ぐらい彷徨ってみましたが、良さげな飲食店が見つからなかったり、某地図アプリで営業中と書いてあったのに現地へ行くと休業してたり。ということで、駅前に戻ります。

 

 駅前にはちょっとした食堂がありました。カツレツはそこで肉うどんを注文。

富貴亭食堂の肉うどん 800円

 肉うどんの肉が思ったよりも分厚くて、食感もしっかりしていました。量は普通〜やや多め。

 

 

 さて、ご飯を食べたらホームへ移動します。小出駅に到着したときに1番線(上越線下りホーム)から4・5番線のホームを見た感じでは人の気配はなかったけど...

4・5番線ホームに来ました

 人、いるやんけ!

 どうやら車体の陰に隠れて、1番線から見えなかっただけらしい。

 

 さて、ここまで来たらもう隠す必要もないでしょう。そう、今回のメインディッシュ、只見線です!

 実は、先ほど街歩きしていた時に、こんなものを見かけまして。

只見線の運転再開を祝うポスターが貼ってありました

 街の至る所に、というほどではないにせよ、只見線の復旧を祝うポスターは色々なところで見かけました。

 只見線は2011年7月の豪雨で会津川口〜只見間が長期間不通となっていましたが、2022年10月に運転を再開。このとき、復旧した区間は上下分離方式により、地上設備を地方自治体が保有し、JR東日本に貸与することになりました。*1 *2

 復旧工事にかかった費用約90億円のうち3分の2を自治体が負担しましたが、それでも自治体(地元)が復旧を望んだのは、冬季に交通手段を確保するため、でしょうか。地図を確認してみると、只見線に並行して走る国道252号が(記事執筆時点で)通行止めになっていることが分かります。とかいいつつ只見線も雪でしょっちゅう止まっていますが... 冬の間ずっと通行止になっている国道よりは遥かにマシなわけで *3

 

 ちょっと話が脱線しました。小出〜会津若松間を直通する列車は、記事執筆時点で小出5:36発、13:12発、16:12発、会津若松6:08発、13:05発、17:00発の3往復のみです。そのため、どうしても利用が集中してしまい、混雑が予想されるので早めに並ばなければ。特に、小出13:12発に乗る場合は、上越線下り12:57着と上越線上り13:08着の列車から乗り換えると座れない可能性があるので、今後乗車される方はなるべく早く小出に着くことを強くお勧めします。

 ドアが開いたのは12:42頃。ホームで待っていた人が車内に入っていきます。カツレツも2人がけのボックス席を確保。

 

 

 上越線からの乗り換え客を乗せて、13:12、小出駅を発車。しばらく走ると列車は山間部にはいります。当然冬なので雪が積もっていますが、あまり白っぽくはありません。列車の窓ガラス越しに見ると、全体的に青緑色になっていしまいます。(熱線吸収ガラスのせいかな?)てなわけで、カツレツはいかにもローカル線という感じの写真を撮ろうと、窓ガラスにスマホを当てて、フィルターをいじって悪戦苦闘。

フィルターをいじって山の写真を撮ります

 大白川駅を出ると30分程度、走りっぱなしです。途中、長いトンネルを抜けると大きな川が。と思ったけどこれ地図をみると湖なのか?はてさて...

田子倉湖(?)

 

 14:25、只見に到着です。 どうやら只見から先はワンマン運転になるようで、乗務員さんがドアの締切っぽい作業をしていました。

只見駅に到着

 只見では10分間停車します。少し時間があるので、車外に出て撮影会をする人がちらほら。カツレツもそんな人の中に入って、1枚パシャリ。

カツレツの力作(iPhoneで撮影)

 力作とかいいつつ傾いてるじゃんとか左右のバランスが悪いとかそういうツッコミはなしで
 実はこの写真、私のお気に入りでうす。車両をアップで撮るのではなく、あえて少し離して、広角レンズで撮ってみたら周りの風景もいい感じになりました。

 

 写真を撮ったら席に戻ります。このとき、カツレツは14:36発だと思い込んで14:34頃に車内に戻ったのですが、列車は時刻表通り14:35に発車。1分勘違いして、雪の中で食糧もバッテリーも持たずに取り残されてぼっち・ざ・ろっくキメるところでした。あぶね〜

 

 只見を出ると、只見線は只見川に並行するように走ります。川が蛇行するように鉄道もクネクネ曲がりながらゆっくり進みます。

蛇行している只見川

 

 只見から50分ほどで会津川口駅に2分遅れで到着。小出を出て2時間15分、この駅でようやく折り返し地点を超えた感じです。先は長い...

会津川口駅の駅名標

 この駅で小出行き列車と交換。こっちはキハE120系、向こうはキハ110系でした。

会津若松行き(左)と小出行き(右)


 この駅でも10分停車しますが、只見で得た教訓を踏まえ、駅に取り残されないよう早めに車内に戻ります。

 

 先述の通り国道252号が只見線に並行して走っていますが、素人のカツレツにはこの道が除雪されていて普通に走れるのか、はたまた路面が凍結していてスタッドレスタイヤでも滑ってしまうのか分かりません。確かに冬の豪雪地帯では運転したくないし、そうすると鉄道があっていいな、と思います。

並走する国道252号

 

 会津宮下駅に到着。向かいのホームには木造の待合室?のようなものがありました。現在は2面2線の駅ですが、もともとはもう少し規模の大きな駅だった(らしい)。

会津宮下駅

 

 会津宮下を出ると、次は会津西方駅。この辺りは駅名に会津〜と付くのがとにかく多いことといったら。只見線36駅のうち、会津蒲生、会津塩沢、会津大塩、会津横田、会津越川、会津川口、会津中川、会津水沼、会津宮下、会津西方、会津桧原、会津柳津、会津坂本、会津坂下、会津高田、会津本郷、会津若松の17駅、およそ半分になります。多すぎ!

 会津西方と会津桧原の間には第一只見川橋梁があります、って運転士さんがアナウンスしてました。と、いうわけで。

第一只見川橋梁を渡っています

 

 正直な感想を言うと、車内からは他の橋梁との違いが分からないッピ...

 国道252号に、第一只見川橋梁を望める場所があるらしいです。そこから橋梁を走る只見線の列車が望めます。この場所から実際に撮ると、このようになるそうです。

冬の第一只見川橋梁(MaedaAkihiko 作)

MaedaAkihiko - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=95348288による

 

 さて、山は日没が早いらしいですが、冬ならなおさら。会津坂下駅到着は16:45ですが、この頃には周りは暗くなっています。カツレツも疲れて寝てしまったので、この辺りはカット。

 

 西若松駅で只見線小出行き、会津鉄道線の会津田島行きとすれ違います。ここまでくると会津若松まであと少し。

西若松駅で交換した会津鉄道の列車

 

 

 17:24、小出を出て4時間12分、会津若松駅に到着。とにかく長かったです。ふぅ。

会津若松駅の駅名標



 

 

あとがき

 あけましておめでとうございます!カツレツです!

 前回の記事のあとがきで、「次回の記事で何を取り上げるかは予想がつく」みたいな話をしたけど、さすがに簡単すぎたかな?答えはもちろん、只見線です。前回の記事を小出で切ってる辺り、察し(ry

 カツレツが只見線に乗る前日、翌日を含め、この時期は大雪で列車が計画的に運休するので、旅行前は天気予報や運行情報とにらめっこしてました。あと、列車が立ち往生した場合に備えて防寒具を多めに持って行って着込んだり、飲み物や水を多めに携帯したりしました。今振り返ってみれば少し大袈裟だったかなぁという気もしますが。

 

 只見線に限らず、冬に道路が通行止めになると鉄道しか移動手段がなくなる、みたいな地域では、まさに住民の足だな、と感じます。私が見た限り、乗客は半分程度が旅行客でしたが、地元の方も乗車していました。いくつかの駅では乗降がそれなりにあり、廃止直前の三江線のような全線乗り通しor宇都井で下車の二択、といった感じではありませんでした。また、2両編成で、車内は座席が埋まって立ち客が1両に20人ほどで、人が乗ってはいるけど混雑はしていない、という表現が適切でしょうか。

 

 さて、この次にカツレツが乗る列車はなんでしょう?時刻表をみれば、おそらくこれだ、という感じに候補は絞れると思います。読者の皆様、ぜひ一度考えてみてください。

 

それでは、今回はここまで。ありがとうございました!

 

 

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